17
2017

天上の葦

CATEGORY小説
太田愛の作品を初めて読んだ。
彼女は作家というより本職は脚本家で、テレビでもおなじみの『TRICK』『相棒』の脚本を担当している方で
こんなメッセージ性の強い作品は初めて読んだとも記憶するくらいの超大作。

やっぱり脚本家なので筋が通っているというか読み切るまで伝えたいことをすべて理解出来ない所が
この本の良いところで面白く、とても深い深い作品で脚本家ならではの作品だと思う。

物語は渋谷のスクランブル交差点で老人が立ち止まり空に向けて指をさして絶命したところから始まり
その老人が指したものは何なのか?それを調査するのが主人公の鑓水と修司の興信所の2人と
それに絡まる友人の刑事相馬の3人で物語は動きだす。

様々な事情で警察に追われて駆け引きをして、守ったり攻勢に出たり少しの言葉や行動を頼りに
物語は進んでいきますが、どの言葉も行動も読み落とせず、すべて回収してくるので読み手を没頭させる
力がこの本にはある。作者が伝えたかった本当の意味は限りなくノンフィクションでありそうで
身近に感じることができる。

また戦時中の出来事もこの本では絡んでくるので作者も取材に時間がかかっただろうし正確に
解りやすく物語にのせて、今の時代と混ぜ合わせてくるのも相当時間が必要だったとも思う。
今年読んだ作品で1番の超大作で素晴らしく内容が濃い作品で面白い作品。

僕はこのシリーズは初めて読みましたが前2作の3人が活躍する物語も是非読んでみたい。

物語の終盤で、この本の主となっている老人が何を指したのか見上げた空に何が存在したのか
なんとなく解るのですが、そうではなくて最終章でストレートに何を指したのか描かれているのも
温かくて今の時代をもう一度見つめなおしたいと思うような締めで良かった。

いずれ映画化されそうな小説で映像化を是非ともして頂きたいです。
見事な小説。

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Tag:小説 太田愛 天上の葦

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