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23
2018

虚ろな十字架

CATEGORY小説
虚ろな十字架。
東野圭吾の本で難しい題材に挑戦した作品。
虚ろ・・・空っぽだとか、気持ちがないだとか、何もないだとか、そう言った事が表現される言葉。
物語には2パターンの家族、登場人物が出てきて、過去に罪を犯しそれを隠し悩み20年以上
悔み誠実に生きようと反省し、償おうと必死に生きようとして十字架を背負った人間。

もう一人は過去に娘を殺されてその犯人は捕まり死刑にはなったが犯人は当時仮釈放中で罪を
犯したことにより犯罪を考え罪を償うという事は、釈放されれば反省したのか?その判断は誰が下すのか。
そして、死刑は本当に必要なのか?刑務所の中で反省をして罪を償えばそれで罪は消えるのか?
そんな事を考えながら生きている主人公の中原道正。

そして中原の元妻が殺害されたことで物語が動き出しますが・・・
もう永遠のテーマでもあって死刑の廃止制度、罪の重さ、人間が決められるものでは無いと思うし
この本を読んでますます難しい事だと感じるようになった。罪を犯せば誰でも裁判で裁かれ償うように
刑務所に入れられ、その刑期を償い出所してくる。でもそれは人間が決めた領域であって、それが難しい事だと
この本ではテーマにしている。この判例でこの人なら〇年と言われいずれ出所してくる。

それは何を根拠にしていて何を基準に決めているのか、実際再犯率も事件の中では多く外に出れば
罪を犯すというような事になればその期間に入っていた刑期の時間はどうなんだ?と疑問がつく。
逆に言えば人間がこの人なら〇年の刑期で反省するでしょ?って決めて刑務所に入れるわけだから。
それで再犯していれば、裁いて刑務所に入った時間はまさに虚ろの十字架を背負っただけという事になる。

自分の娘が殺害されたら犯人には死刑を望むだろう。でもそれは遺族にとっては通過点で死刑と
決まっても何も救われない。元の生活に戻れる訳でもないし。

刑罰と死刑制度について強く考えさせられる本で真っ向から疑問を問うてくる本で彼の本らしく
そう言った題材に物語をのせてミステリー仕立てに仕上げて読者を引き込ませるのが上手い本。
死刑制度や刑罰について色々と語られている状況の中で読んでおきたい1冊でもあります。

面白く読み応えのある本です。

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Tag:日記 ミステリー小説 東野圭吾 虚ろな十字架

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